2012年03月01日
キラキラの木


キラキラと太陽光を反射して輝く木の断面。
神がかりとも思えるほど美しく、規則正しい配列で輝いています。
これは、先日、山歩きで見つけた、台風で折れて倒れた杉の木の裂断面。
木が裂ける時に、こんなふうに繊維が規則的にめくれていくようです。
木は寿命を終えましたが、自然の作る美しい造形に見とれてしまいました。

こちらはカンナで削った削りくずですが、きれいにクルクルに。
木は限りなく、未知のポテンシャルを秘めつづけています。
2011年03月18日
美味しい茶畑


Ishi-Koroシリーズをデザインしていただいた、花澤さんの作品です。
木材だけでなく、お菓子もデザインしてしまう。
アイデアがカタチになるのって、楽しい〜〜、と感じさせてくれる作品です。
静岡市美術館の「もてなしのデザイン展」で展示、そして販売されています。
21日までですので、お早めに御覧、賞味下さい。
詳細は、花澤さんのブログにて。
2010年11月17日
ラジオ局にて


11月15日のSBSラジオ「らぶらじ」で、短い時間ですが、パーソナリティの方とSGECをめぐる木材の話をさせていただきました。
事前に質問事項などはある程度把握していたのですが、やはり生放送という事もあり、緊張もあって、振り返ってみると、思っている事、話したい事の半分も言えてませんでした。
「あんなこともこんなことも」話したかったなあ〜、などと今更では遅いのですが、
良い機会を頂けて、本当に良かったと思います。
今回はSGEC材を使った木製品を実際にスタジオに持ち込んで見ていただきながらのお話でした。
ラジオだから見えないのは仕方ないとしても、木の香りや木目の優しさなどについてお話いただき、何か伝わるものがあったのではないかと思っています。
それにしても、ラジオに出るのも初めてだし、ラジオ局に行くのも初めてなのでした。
たくさん並んだ機材を前に、絶妙の呼吸でやり取りをするスタッフのチームワークが印象的です。それも、全てが女性スタッフです。
色々な職業の人がいて、それぞれが「プロの仕事」をしていて、社会が成り立っている。
自分が社会にとってどんな役割を担えるのか、プロの仕事を見る度に思います。
それにしても、10分ほどの出演でしたが、自分にとっては長い一日となりました。
SBSラジオのスタッフの皆様、ありがとうございました。
2010年08月14日
「もりのすけ」来訪


7月25日に青葉公園で開催された「ぬく森フェスタ〜100%森の日」でお目見えした、マスコットキャラ「もりのすけ」。
フェスタ開催後、縁あって私の製材所を住処にする事となりました。
インパクトある表情で、毎朝、お出迎え。
今は、頭上の「さるなし」に手を伸ばして、熟すのを待っています。
2010年07月21日
エゴの木の実


工場脇の川も、程よい水量で水遊びにいい状態になりました。
川の上にかぶさっているこの木、実が付いています。
エゴノキの実です。
エゴノキというのは比較的最近知った木で、小さな可愛い花と、真っ白な実が付く、爽やかイメージの木です。
もっと早く知っていれば、庭木に使ったと思います。
園芸店でも庭木として売っていて、花木としても人気の高い、ヤマボウシ、ヒメシャラ、そしてエゴノキ。
これらは気をつけて野山を歩くと、自然の中にも生えています。
知っている木が自然の中にあると、名前が解るというだけで気持ちが豊かになったように感じられます。
単なる気持ちの錯覚?自己満足…?
でも知らないより知っていた方が楽しい。
また山歩きがしたくなりました。
2010年07月13日
クワの実見つけて


子供と某所の自然観察道を散策。
おぉ、クワの実だ。
美しい緑の葉の下に、
小さな黒い実。
赤い実は未熟なので、より黒い実を食べてみると…。
あま〜い。
子供大喜び!
木材としての「クワの木」も今や希少材。
黄金色の心材は材木屋の垂涎の的です。
今年の春、10年ぶりに直径18センチ(小さい〜〜)
のクワの木を製材しました。
実も、木材も、ワクワクさせるクワクワです(笑)。
2010年05月11日
SGEC の山桜


エスジェックさんの山の杉、桧に混じって、山桜が出材されました。
以前の投稿「オレンジの木」と同じようなオレンジの樹皮にしたくて剥いてみましたが、巧く剥けませんでした。木によって随分差があるようです。
木は広葉樹材としては大きくありませんが、素性は良さそうです。
木工作などには活用出来ます。
SGEC の広葉樹材も用途を広げていきたいと思います。
2010年04月09日
可哀想な木材


こういう木材を見ると、悲しくなります。
人工乾燥(高温乾燥)された杉の柱材です。
真っ黒なシミ。
焦げ臭い匂い。
何かどっか間違ってませんか…?
木の悲鳴が聞こえませんか…?
でも、これが主流なのが現実です。
これでいいのか、木材業界…。
2010年02月09日
森は寛容に。


一方的に断ち切りたい人間関係がある。
企業の中で「兵士」となっていく人間を私は見たくない。
一方で、新しい出会いに感謝する。
「忙しい」という字は「心を亡くす」と書く。
「忙しい人間は涙のための時間を持たない」。
これらは自戒の言葉。
今日、森に行った。
森は寛容だ。
森は想像力に満ちている。

TV画面で見る森と、実際の森は、違う。
森に来ないと伝わらない事もある。
森に居ないと解らない心に出会う。
森で心が洗われる様子。
森が遠い自分に繋がっている感覚。
こうした漠然とした感覚を、何かのカタチとしてデザインし、日常のモノとして機能できたら。
こんなプロジェクトの始まり。
林業家とデザイナーそれぞれが想う「森」。伝えたい「森」
全ては人との出会いから始まる。
まずは、自分が人との出会いに感謝出来る人間になろう。
タグ :森
2009年03月21日
はやくもシイタケが


去年の2月に伐採されて、4月頃やってきたシデの木(ブログにも書きました)。
製材できない二股の部分を切り落として、放置しておいたら、何とシイタケが出ました!
シイタケ菌って、普通にあちこちを飛んでいるものなのでしょうか。

話をきくと、シデの木はシイタケ菌が回りやすいので、シイタケのほだ木にするとのこと。
でも大きすぎると駄目だよと言われておりましたが、1年もたたずに立派なシイタケが出ました。
でも、
「ほんとにシイタケかな? 食べて大丈夫??」
とさすがに疑心暗鬼。山の人に確認していただきました。確かにシイタケでした!
2008年12月13日
さるなし美味



今年初めて実をつけたさるなし。キウイと同じく、熟した時期が解らないので、葉が色づいて落ちるまで置いてみました。
気がつくと柔らかくなっていて、どうも食べごろ。収穫してみました。
大きさは、小さめのブドウ一粒くらいのものですから、食べても一瞬です。
それでも甘い香りと風味が口いっぱいに広がります。やはり味はキウイに似ています。

今年の収穫は数個でした。
工場の倉庫店内で屋内栽培されているサルナシ。来年はどこまでツルを伸ばしていくでしょうか。
サルナシ:日本の山に自生するキウイフルーツの仲間。別名「コクワ」。ドリカムの歌でも有名。
2008年12月03日
オール杉桧で上棟です。


先週ですが、大安の日、無事、上棟となりました。
今回の大工さん
「やっぱ地元の木を使わな、山も良くならんで。」
という気持ちで、私に材料手配を預けていただきました。大変嬉しく思います。
この杉の柱、赤身が奇麗で、隠してしまうのは勿体ないくらい。あえて赤身の多い木を1階に配置しました。
「小根太が桧なんで、手伝いに来た大工連中がびっくりしてたで。」
なんて話も飛び出します。いかに日本の木が使われていないか、実感します。

1Fは店舗になりますので、完成したらまたご報告します。
内装も杉と桧主体になる予定です。
2008年11月26日
杉の椅子を野外で


伐採見学会にも参加していただいたNOGIMURA company の野木村さんが、杉の椅子(最新作含む)をお持ちいただきました。みなさんで拝見しながら、実際に座ってみたり、杉という素材の感触を体験しました。(詳細は過去の記事にて)
静岡にもふんだんにある素材を使っての家具作りは、今後も大きなテーマとです。これからも杉の椅子のPRをしていきたいと思っています。

ところで、野外で家具の写真を撮るのも凄くいいです。また違った表情だったり、雰囲気だったりして、素材が引き立つ思いがします。
2008年09月12日
風車の大工さん来る


「世界の子供がSOS」というTV番組で、フィリピンまで、子供たちのために灌漑用の風車を作りに行った大工さん。
ゴールデンタイムですのでTV見られた方も多いでしょう。実は静岡の大工さんです。
今日は、新しい家に使う梁材を製材しに来ました。曲がった丸太の両脇を落とす、いわゆるタイコという形に製材しました。
しかし、ただのタイコではなく、上から見れば根に行くに従って太さも広がっていく通称「ナマズ」という製材方法。
こういった特殊な梁で木造を組み上げられる大工さんも少ないでしょう。

技術があってこそ、異国の地でゼロからモノ作りが出来る。
この風車、なんと自宅にも作ってしまったとの事で、また取材に行ってきます!
2008年06月29日
新月の木の製材


去年の11月の新月伐採された杉と桧です。2月頃まで葉枯らしをして、最近6月に製材所に入ってきました。
一本一本に伐採ナンバーが印されています。これを製材した材に書き写して、角材になってからもどの木か追跡できるように作業します。これが新月の木の履歴追跡(トレーサビリティ)で、とても手間がかかりますが、確かな信頼を得るために行っています。
関連記事があります。
エスジェックさんの「水源の森から」もぜひご覧下さい。
2008年06月22日
夏丸太はこうなる


木が水分を吸い上げて活動を始める2〜3月以降に伐採した木は水気が多く、こんなふうに樹皮がつるん、とめくれてしまいます。こうした木は製材して乾燥させても、いい色になりませんし、カビや虫などにもやられやすく、長く置けない(賞味期限が短い)木になります。

11月〜1月頃伐った木は、水分も少なく、皮がめくれてしまうこともありません。この時期に伐った木は、油分も多く、良い色の木材に仕上がります。この時期が木の「伐り旬」です。
不思議なことに虫にもやられにくく、春以降の後から伐った木より長く丸太のまま置けます(賞味期限が長い)。
木も農作物と同じく「旬」があります。伐り旬を守るというのは大事な事です。
下の写真は森とまの木。旬に伐採された木です。
2008年06月20日
積み込み風景


梅が島で木材の積み込み風景です。
4tトラックが、数本でいっぱいに。それぞれ一本が末口50センチ前後ある木です。
特に天然木のツガ(左上の大きいやつ)はどんな木目になるか楽しみです。根っこで90センチ近くあります。うちで製材できるぎりぎりです。
地元で使う木材は、こうして地元の山から出てくるのが本来の姿だと思います。
2008年06月10日
家具メッセ杉の椅子


最終日に行ってきました。デザイナーブースでの野木村さんの「SUGO SUGI SUKI」。
とてもよいタイトルで、タイトルに負けない素晴らしい杉の椅子。
温かく軽い材料だけど、強度を出しにくい杉という素材を見事に活かしています。
提供させていただいた山桜材と、杉で出来た椅子。
地元の材を家具というカタチにしていただいて、本当に嬉しいの一言です。
無垢材の化粧表しの家づくりを提案していますが、こうした家は家具も無垢のものが要求されます。よくある杉や桧の家具は、素材そのままの雰囲気で、悪く言えば山小屋風。
野木村さんの杉の椅子は、住宅でも重い雰囲気にならないシンプルで細身のデザイン。
こういう椅子が欲しかった!
スチールフレームのタイプは量産もきくし、小学校など施設にも最適で、手軽手近に「杉」という素材の良さを伝えられる可能性も持っていると感じます。

すご杉好き。
杉や桧の家具を作りたいという要望で他にも材料を提供した事がありますが、ここまでコンセプトを含めて「おおっ!」と感動したものは初めてです。
誰でも良い材料を選んで使いたがるもの。でも「普通の杉材で」という野木村さんの考えは、とても奥深いものがあります。
地元、静岡の材料で作られた家具が、国内のみならず、世界にまで発信できるという可能性を感じました。
2008年06月05日
木材の長輪切り


元々輪切りをするために作られた製材機ではないので、工夫して斜め切りをします。角度が自由にならない、最後まで切れないなど、部上がりも悪いし、丸太を据え付けるだけでも手間がかかります。
今回は注文いただいて作業したのですが、以前やった経験があったので受ける事ができました。発注された方も、何件か出来る工場を探されたようでした。
でも普段やっている仕事ではないので、見積もって欲しいと言われても困ります(笑)。
やってみないとわからないんです。木によって部上がりも手間も違うし。
輪切れ無い部分は板に製材しました。この板だって売らなければならないし。。。

ちょっとした事が技術だったりノウハウだったりして、仕事に結びつく事もあります。でもやって欲しいと言われてやってみたものの、採算外だった事もあるし。
この輪切り材はまだ生材なので、乾燥するとかなり暴れが出ると思います。ちょっと心配です。
2008年04月30日
広葉樹の板





棧積みして、置きます。1年では乾燥しないでしょう。使えるのは2年以上先です。おまけに広葉樹は経験上、針葉樹に比べ、部上がりが倍近く落ちます。反りや狂いを直すと、半分くらい厚さになってしまうこともしばしば。
これから使ってもらえる2年先を目指して、嫁ぎ先を探していきます。
(2年先の仕事をしている製材所なんて、今時ありません・・・。)