2012年01月15日

杉のテーブル


新築住宅で、ダイニングテーブルを内装に合わせて杉材で作りたいという要望で、杉板を出荷しました。
家具工房baseS(バーズ)さんの発注です。さすが、洗練された家具で定評のあるバーズさん。
野暮ったくなりがちな杉材も、すっきりしたデザインのテーブルに仕上がりました。

2枚の幅広板を並べて、幅90センチほどのテーブルになっています。足の形もシャープな印象で、カッコいいデザインです。


ちなみに3枚目の写真は、私がイベント用に頼まれて作った杉板のテーブルです。
写真では解りづらいですが…、出来の違いは大きいです…。  


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2011年04月07日

入学とベッド


子供が小学校を卒業し、中学へ入学となりました。
子供の成長は早く、正にあっという間の、出来事です。

家内と結婚した時、彼女は、ナラの無垢材で出来たベットを持っていました。
「へえ〜」と感心した私は、同じデザインで、ナラの無垢材を使ったベッドを、自分用に作って、寝室に並べました。
お揃いのベットを気どるつもりで(恥ずかし…)。

家内のベッドは、職人さんが作った立派なもの。
私の作ったのは、似てはいるけれど、まだまだ素人の領域。

そうこうするうちに子供が産まれました。
ずっと寄り添って寝ているこの子も、いずれは一人で寝る部屋とベッドが欲しくなるんだろう…。
その時は、同じベッドを子供用に作ってあげよう。
…。いつかそう気持ちの中に納めていたのです。

まだまだ遠い先の話のようなつもりでいたのですが、時は来てしまいました。

でも、ちょっと違ったのは、ベッドを子供と一緒に作ったこと。

殆どの作業は私でなければ出来ませんが、作業の補助をしたり、サンダーがけをしたりと、子供はとても楽しそうでした。

シンプルな組み立て式のベッド。ナラのフレームと、スノコはクス(防虫を兼ねて)。
とても重いですが、その分、丈夫です。

いつまで使ってくれるのか解りませんが、その気になれば一生使えるはずです。
子供が、親と一緒にベットを作った事を、どこまで記憶に留めてくれるだろうか…。

これからも子供の成長とともに、ベッドの行方を見守りたいと思います。  
タグ :ベッドナラ


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2010年09月06日

時計ごろごろ


ヒノキで作った木の時計。
塗装、乾燥中です。

ちょっとした機械があれば加工出来るし、
ちょっとした道具があれば文字入れも出来る。

でも、作って始めて「その先」が見えてくる。
商品を作る難しさが見えてくる。

もうワンランク上を目指したいけど、
残念、私は木工屋ではない…。
際限なく時間を使えない。

作品ならこれでOKだけど、
商品ならどうなのだろう…。

SGECの木の時計。
心の葛藤はそのままに、
間もなくデビューです。  


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2010年06月16日

家具メッセにて


1ヶ月近く投稿していませんでしたが、忙しい中にも、いろいろ感じる事や小さな出来事が多くありました。

先日の「しずおかKAGU」メッセでは、私が納めた木材で作品(製品)を作っていただき、展示されました。
杉材の行灯(あんどん)と、桧材の文机(ふづくえ)です。
森とま材なので、出荷証明も展示していただきました。

家具業界にも、少しずつですが、地元材活用の芽が出始めています。

外材も国産材も良材がどんどん減り、入手も難しくなり、いずれ地元材に頼らざるを得ない時代が来るかもしれません。
良材ではなく、並材の杉、桧を上手に活用する家具、小物。
こういったアプローチは既に時代の要求なのだろうと思います。

がんばれ、静岡の家具!  


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2009年11月22日

よりどり木どり


そこそこ?好評をいただいた木のサンプルスティックですが、さすがに地道な手作り品のため価格が高めになってしまいます。
そこで、もう少しカジュアルなスタイルでの提案がこちらです。



「よりどり木どり」

樹種は全部で20種類。お好みの樹種を組み合わせて革ひもで束ねて、アクセサリーやキーホルダーとして利用できます。
私もバックに取り付けて毎日持ち歩いています。
黒い普通のビジネスバックなので、これなら間違われる事もないでしょう。

20種類の木の中から5種類選んで組み合わせる場合の組み合わせは186万通りほどです。
オリジナルの組み合わせが楽しめます。

価格は¥150〜
木の店つぐみにて販売しています。  


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2009年04月26日

森のフォトフレーム展



絵の無い展覧会
「森のフォトフレーム展」

企画/制作 Clemacraft
場所:木の店つぐみ 展示スペース
日時:4月26(日)〜5月18(月)

24種類の木材で作ったシンプルフォトフレームです。ひとつひとつの違った表情、色合いが楽しめます。
同じ樹種でも、木目や色が違うので、お気に入りはひとそれぞれ。
サイズはLからA4まで。透明アクリル樹脂が付属しています。


ClemacraftさんのHPもご覧ください。  


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2009年02月15日

静岡 F-lab 「家具」 展 しずおか100%


静岡 F-lab 「家具」 展 vol.2 (会場: ギャラリー濱村)に行ってきました。

いつもお世話になっている家具作家の方たちの静岡の木を使った作品展です。
私の提供した木材も使っていただいたりして、大変嬉しかったです。
  


展示会は大盛況で、みなさん対応説明に大忙し。
この人だかりですから、家具の写真が撮れませんでした(笑)。

繊細な作りやアイデア。モノ作りっていいなあ、とまた実感。
また自分探しの旅に出たくなりました。
あさってまでです。ぜひお出かけください。

会期: 2009年2月12日(木)〜2009年1月17日(火)
    AM10:00 〜PM18:00 入場無料
会場: ギャラリー濱村  


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2009年01月14日

木のスティックふたたび


もう一年前になりますが、木のサンプルスティックを試作で作ったものを紹介しました。
木材サンプルというと、箱に入っていたりするものがほとんどで、あえてインテリアとして飾ってもらえるものにチャレンジしました。

あれから商品化に近い形までもっていけたらと思っていましたが、やっと一年たって、お正月前後の時間を使って、制作してみました。

出来るだけ早い段階で、真似されにくいレベルまでもっていけたらと思い、
国産樹種24種。外材12種。計36種を集めて、それぞれに名前をプリントしました。
一本一本をカンナで削って仕上げてみましたが、もともと私は修行をした職人ではないので、一息でカンナの刃が通らず、悪戦苦闘。途中で何度も諦めかけました。

でも、仕上がったものを見ると、サンダー仕上げとは全く違うカンナ仕上げの光沢は魅力です。
試作したものはスティックをコンコンと打ち込んで簡単には抜けないような造りでしたが、
今回のものは好きに並べ替えが出来るように、多少緩く作りました。でも、その遊びの具合がとても難しく、課題もまた残りました。

木の店つぐみに置いてありますが、商品として売る場合、値段をいくらに付けていいものか・・・。

来年はさらにこの発展系を考えています。お楽しみに!  


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2008年12月11日

森のフォトフレーム制作


棟梁の切り絵を入れるフレーム作りをしてみて、簡単そうで難しい工作であると改めて感じました。
思うようには出来なかったので、リベンジを兼ねて再度フレームを制作してみました。
前回よりは技術的にも進歩したものの、細かいところはまだまだといったところです。

写真はオイルフィニッシュの塗装を乾かしているところ。
いろいろな種類の木を使っていろいろな色のフレームが出来ました。並べておくだけで樹木サンプルのようで奇麗です。

市販のフォトフレームは、どれも均一で塗装の色も一緒で、流通を考えると均一な商品にせざるを得ないのも解りますが、材木屋からすると、非常に物足りない。

このフォトフレームは一つ一つ表情も色も違って、スポルテッドや虫食いなどもあって一品ものです。一期一会です。
木の店つぐみにて販売していますので、ご覧になって下さい。お気に入りのスポルテッドは早くも売れてしまいました。。  


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2008年09月04日

安全な箸


いつも素晴らしい家具を制作されている野木村さんのご注文で、お箸の材料を納めました。
「薬剤処理されていない木を使いたい」
とのご要望です。箸は口に入れるものですから大切な事です。
でもこんな簡単な事に気づかないで木が流通しているのが現状です。

外材は、植物検疫のため、薬剤で燻蒸処理されます。ただし全ての輸入材がそうであるかは私も専門ではないので分かりません。(どなたか詳しい方いらっしゃいましたら教えて下さい。)
部屋を密封して薬剤を炊いてゴキブリやダニを退治する、あれと同じ方法で薬剤を振りまきます。

じゃあ日本の木ならいいのかというと・・・。
高温多湿な日本は木がカビやすいし、虫もつくので、特に暑い時期は、防カビ剤にドップリ浸けたりすることがあります。
そういった設備のあるとこは、見学に行っても決して現場は見せない。

今回は、原木から製材した「日本産の広葉樹」を選び出して、お渡ししました。
私のところでは防カビ剤は一切使用していません。製材品を買ったものはどういう経路で来たのか分からないので除外。

作り手の顔が見えるというのは、安全を買うという意味でも大事な事だと思います。


  


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2008年03月15日

スポルテッドギター


「スポルテッド」と書いて何の事かすぐピンとくるのは、家具や木工関係の方たちでしょうか。
いわゆる、腐朽菌が入って「腐りかけた」木ですが、この菌が面白い模様を作るのです。
昔バンドでギターをやってたせいか、ついつい楽器屋さんがあると覗いてしまうのですが、
おぉ、銘木を使ったギターが流行ではないですかぁ。
見つけたスポルテッドのギター。売約済みでしたが、欲しかったかも・・・。

この写真は釣り用の網の取っ手です。腐りかけの木も工芸品になります。

木工していて指を怪我してからずっとギターは弾いてないんですが、地元の杉や桧でギターが作れたら・・・・
また音楽をやりたくなるかも!?  


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2008年02月18日

デザイン交流会で披露?

16日のデザイン交流会にのこのこと顔をだしてきました。何か手持ちで作品をお持ち下さいとのことなので、え〜い、持って行っちゃえ〜と、木のサンプルスティックを持ち込んで、置いていただきました(怖いもの知らず・・・)。
プロのデザイナーの方をはじめ、大学の造形科の先生など、名刺をいただいて改めて見ると恐れ多い面々だったりしましたようで。。大変失礼いたしました。
でも、木のサンプルスティックのおかげで、木の話をする事ができました。家具のこと、デザインのこと、家づくりにも決して無縁ではない大切な要素です。


美しいもの。
かたちに惹かれるもの。
語りかけてくるもの。
森や樹木、自然界の造形はそれ自体が完成されています。自然を美しいと感じる心の反対側で、人が創り出す造形にドキッとする瞬間が好きです。  


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2008年02月09日

柿渋のドアその後


以前の記事で書いたお店の扉ですが、2ヶ月ほどたって、柿渋塗りがこんな色具合になりました。求めていたような色で、大満足です! ヒメシャラの枝の取手もワンポイント。

柿渋は5回塗り重ねました。こちらが過程をサンプル塗りしたものです。塗り重ねるに従って、濃く、「渋み」のある色になっていきます。柿渋も上質なものから粗悪なものまで質に差があるようなのですが、今回のものは京都で専門に作っている方のものだと伺いました。しかも10年ものです! 色は市販の塗料でも出せるかもしれませんが、この「質感」は出ないでしょう。  


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2008年01月27日

ホログラムな木


木って不思議な素材だと思うのは、同じ種類の木でも育った場所や環境、成長の仕方で表情を変えていくことです。上の写真はどちらもヒノキ材ですが、左側の看板は、全体にキラキラと木目が浮き上がったように見えます。ホログラムのように、見る角度によって、光の反射が変わって、キラキラ輝きます。
こういった木目を杢(モク)と言います。根っこの部分に多いのですが、全ての木がこうなる訳ではなく、何百、何千本に1本という貴重な木目です。沢山の木を製材していると、こういう木に出会う事もあります。貴重な材です。
とっておきの材を看板に仕立てました。
でも、右の看板のように、さりげなく文字を引き立たせるには、優しい木目が似合います。木の動と静の表情をお楽しみください。  


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2007年12月17日

店の目印看板に

前回の記事のケヤキの板が、こんな感じになりました。店は通りから少し奥にあるので、通り沿いに看板が必要でした。木の曲がりなりに組み合わせて、イーゼルの形を作ってみました。

外に置くものなので、丁寧には作ってありませんが、ちょっとオブジェ風な看板になりました。この看板を目印にお店にお越しください。  


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2007年12月15日

この木何にする?

ケヤキの板ですが、乾燥してバッサリと割れが入ってしまいました。木も曲がった木ですし、通常ならこんな木は使いようもありません。売りものにもなりません。

しかし、必要はアイデアの母、とでも言いましょうか、ちょうど作りたいものがあったので、ひらめきでこんな部材に木取りをしました。はたしてこれが何になるのでしょうか?・・・次回につづく。  


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2007年11月18日

10年ものカキ渋

今、木の店を作っています。お店も手作りです。入り口の建具も私が木で作っています。そこで取出したのが、柿渋です。

これは10年ほど前に、とある木工家の方からいただいた柿渋です。当時は使うあてもなかったのですが、やっと出番が来ました。入り口なので、雨など水がかかること、自然塗料を使いたいこと、などを考えて、今回は柿渋にしました。
柿渋は年月がたつほど熟成して良いものになるとのことです。これを数回塗り重ねていく予定です。とりあえず塗ってみました。とても臭い匂いがします。でも塗り重ねるほど良い色になるとのことなので、頑張って塗っていきたいと思います。完成、取り付けをしたらまた報告いたします。  


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