2010年09月23日
木の時計とデザイン


木の時計を作りながら、どういったデザインやカタチにしようかと迷いながら試行錯誤もしてみたのですが…。
何がこの「木の時計」の主役なのかと考えれば、「木」そのものの存在感であり、
木さえそこにあれば、デザイン云々という思考回路はあまり必要ない。
いや、木が持つ「天然のデザイン」に、どうやったって勝てない。
強いて言えば、原板からどこの部分を使うかといった、「木取り」に最もセンスを要求されるのかもしれない。
じっと木目を見ていると、活かしたい木目の範囲が見えてくる。
自然が作り出す形、色彩、質感を損なわないよう。
欠点を落としながら、無駄の少ない「木取り」をすること。
木との対話が最も大切で、それは意外と時間のかかる作業なのです。
欠点の無い、美しい木目を持った「木の時計」。
欠点ではないが、通常は敬遠する部位を含めた個性的な「木の時計」。
それは、どちらも木の素晴らしい「表情」。
でも、受け取る人の「好み」は明確に分かれる場合もある…。
工業製品ではないから、木目や色、カタチが違うのは当たり前。
デザインすることと、個性を活かす事は、逆の論理なんだろうなあ。
木をカタチ作りしていくと、色々な事を考えさせられる…。
Posted by hibari at 21:55│Comments(2)
│創作
この記事へのコメント
こんにちは♪
素敵な時計がたくさん出来ましたね。
日本は精密大好きな国なので、
我が社の時計は「時間がわからない」と、たまに言われます。
(それもそのはず、12.3.6.9しか印が無いもので…)
でも、実際に買う人は「正確な時計」が欲しいんじゃ無くて、
「木の時間」が欲しかったりするのです。
だから、木の時計は何となくアバウトな時間がいい!と、勝手に決めてます。
デザインも同じ。
作り手の美意識を押し付けるものは、諸刃の刃です。
木という素材の存在感は時として圧倒的ですから、
それに対抗することない共存できる形作りが理想。
我が社の時計、ベースデザインはわずか数パターンなのですが、
全部違う製品に見えます。
何年作ってても飽きないのも、木の底力です。
素敵な時計がたくさん出来ましたね。
日本は精密大好きな国なので、
我が社の時計は「時間がわからない」と、たまに言われます。
(それもそのはず、12.3.6.9しか印が無いもので…)
でも、実際に買う人は「正確な時計」が欲しいんじゃ無くて、
「木の時間」が欲しかったりするのです。
だから、木の時計は何となくアバウトな時間がいい!と、勝手に決めてます。
デザインも同じ。
作り手の美意識を押し付けるものは、諸刃の刃です。
木という素材の存在感は時として圧倒的ですから、
それに対抗することない共存できる形作りが理想。
我が社の時計、ベースデザインはわずか数パターンなのですが、
全部違う製品に見えます。
何年作ってても飽きないのも、木の底力です。
Posted by フォレストビュー/いちかわ at 2010年09月24日 09:17
フォレストビュー/いちかわさん、こんにちは。
とりあえず思いつくままに作ってみました。大きさも厚さもバラバラです。趣味の延長だと家内は苦笑い…。
この中からいちかわさんとこのような定番が出来ていく事を願っています。
別プロジェクトでも木の時計(これは杉材)を作っています。こちらは、デザイナーさんのプロダクトなので、木の個性は二の次。
デザイナーにはデザイナーのアプローチが。
材木屋には材木屋のアプローチが…?
木の見せ方(魅せ方)を探るのはホント、楽しいです。
とりあえず思いつくままに作ってみました。大きさも厚さもバラバラです。趣味の延長だと家内は苦笑い…。
この中からいちかわさんとこのような定番が出来ていく事を願っています。
別プロジェクトでも木の時計(これは杉材)を作っています。こちらは、デザイナーさんのプロダクトなので、木の個性は二の次。
デザイナーにはデザイナーのアプローチが。
材木屋には材木屋のアプローチが…?
木の見せ方(魅せ方)を探るのはホント、楽しいです。
Posted by hibari
at 2010年09月24日 22:19
