2010年02月28日

ひのキューブ何故(5)

ひのキューブ何故(5)
何故、ひのキューブはスノコをモチーフにしているのでしょうか。


ひのキューブ何故(5)実は、製材所ならではの事情があります。

森から伐り出された木は、主に建築材として製材します。
建築材として使うには、丸い木を四角くしなければなりません。

製材業というのは、丸を四角にする仕事なんです。。

四角にしながら、いろいろな部材を取り分けるのです。
例えば、こんな感じ…
ひのキューブ何故(5)
昔は木材が貴重だったので、隅から隅まで利用しました。A(角材)を取った残りから、B(板材)を取ります。B材はAよりも幅が小さく、厚みも薄くなります。このB材も、建築の下地材として活躍しました。

ところが、今ではコンパネやベニヤを下地材として貼付ける施工が殆どです。幅の狭いB材を幾つも並べるより、大きなベニヤを貼った方が早く確実に施工出来るからです。

B材はだんだんと使われなくなっていきました。単価も安くなり、採算性も低く…。私の製材所では「もったいない」ので取っていましたが、ますます売れずに溜まるばかり…。

ひのキューブ何故(5)でも、B材だって、立派な材料です。ちゃんと使えば、何かになります。
だけど、手間や経費はかけられない…。
いかに「そのまま」使うかが、利用の決め手なんです。
その答えが「スノコ」です。

木材は乾燥しないと使えません。
家具利用などで接着剤を使って張り合わせる場合は、乾燥機に入れて低い含水率にしなければなりません。
でも、乾燥機に入れると、重油を燃やして熱を加えるので、CO2が大量に発生します。

でも、スノコなら、多少収縮しても、多少狂っても全く問題なし。自然乾燥で十分使えます。
乾燥にあたってCO2発生はほぼゼロ。
間伐材の有効利用法としても、価値があると思います。

製材所だからこそ行き着いた発想がスノコモチーフの「ひのキューブ」です。

次回は、ひのキューブ「森との係わり」です。

ひのキューブの紹介ページはこちらへ。



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Posted by hibari at 20:00│Comments(2)ひのキューブ
この記事へのコメント
なるほど〜
大変わかりやすいご説明です!
そこからひのキューブが誕生したのですか、納得。
Posted by ゆいまーるゆいまーる at 2010年03月05日 05:36
ゆいま〜るさん、こんにちは!

そうなんです、原点はまさにここです。
杉材も同じような材料がたくさん取れます。
「すぎキューブ」がお目見えする日も近いです(笑)。
Posted by hibarihibari at 2010年03月05日 21:07
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    コメント(2)